ハンドドリップの後半は"雑味の時間"|差し湯が美味しい理由 - 岐阜県大垣市のスペシャルティコーヒー豆専門店 焙煎幸房“そら”
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ハンドドリップの後半は”雑味の時間”|差し湯が美味しい理由
     公開日:2026年3月17日 (火曜日)

コーヒーは「最後まで淹れない」ほうが美味しい?その理由をNHK「コーヒーのトリセツ」で確認できました

ハンドドリップでコーヒーを淹れるとき、最後の一滴まで落としきっていませんか?

実はそれ、もったいないことをしているかもしれません。

NHKの番組「コーヒーのトリセツ」で紹介されていた抽出の仕組みを見て、当店”そら”がおすすめしている「半分抽出+半分差し湯」の淹れ方が美味しい理由がはっきりしました。

今回は、その内容を共有します。

抽出の前半と後半では、出てくる成分がまったく違う

番組で紹介されていたグラフがこちらです。

※画像出典:NHK「コーヒーのトリセツ」より

コーヒー抽出の段階ごとの成分変化グラフ(NHK「コーヒーのトリセツ」より)

ドリップの始まり(1番)から終わり(4番)に向かって、抽出される成分が変わっていきます。

1番(序盤)… 酸味と香り。色も濃く、一番華やかな部分。

2番… 甘さが加わる。

3番… 苦みが出てくる。

4番(終盤)… 強い苦み。雑味やエグみなど、不快に感じやすい成分。

つまり、最後まで淹れきると「美味しい成分」と「余計な成分」が混ざってしまうわけです。

そらがおすすめする淹れ方:半分抽出+半分差し湯

当店でおすすめしている淹れ方は、3番の入り口くらいまでを抽出し、そこでドリップを止めて、残りはお湯を足す(差し湯する)方法です。

こうすることで、酸味・香り・甘さといった美味しい部分だけを抽出し、雑味やエグみの侵入を防ぎます。足りない液量はお湯で補うので、薄くなりすぎることもありません。

飲み比べてみると、差し湯をしたほうがクリアで飲みやすいと感じる方が多いです。

もちろん、苦みが好きな方は最後まで抽出するのもアリ。好みや気分で淹れ方を変えてみるのも、コーヒーの楽しみ方のひとつです。

蒸らしが大事な理由は「豆の構造」にある

番組ではもうひとつ、蒸らしの重要性についても触れられていました。

こちらはコーヒー豆の断面画像です。

※画像出典:NHK「コーヒーのトリセツ」より

コーヒー豆の断面。無数の小さな穴が見える(NHK「コーヒーのトリセツ」より)

お湯を注いだときにモコモコっと膨らむのは、この無数の穴からガス(二酸化炭素)が出るからです。

蒸らしの工程は、いわば準備運動。ゆっくりとお湯を注いで粉全体に行き渡らせ、ガスを適度に抜くことで、2投目以降のお湯がしっかり粉の内部に染み込めるようになります。

「焙煎直後のコーヒーは美味しくない」は本当?

よく聞く話ですが、個人的にはそう思いません。

焙煎直後のコーヒーが美味しくないと言われる理由は、ガスの量が多すぎて粉にお湯が染み込みにくいから。つまり「豆が悪い」のではなく、「抽出がうまくいきにくい」だけです。

しっかり蒸らしてお湯を染み込ませれば、焙煎直後でも美味しく飲めます。実際、自分は日常的に焙煎直後のコーヒーを飲んでいますが、美味しくないと感じたことはありません。

むしろ、時間が経ったコーヒーのほうが味が落ちたと感じることはあります。

「膨らまない=美味しくない」でもない

補足ですが、お湯を注いでも膨らまないコーヒーが美味しくないかというと、それも違います。

浅煎りの豆や、あえてガス抜き・エイジングをした豆は膨らみにくいですが、ちゃんと美味しいです。ただ、膨らみがない分、お湯の注ぎ方やタイミングの調整が必要で、個人的には上級者向けだと感じます。

初めての方や手軽に美味しいコーヒーを楽しみたい方は、焙煎したてのコーヒー豆がおすすめです。膨らみがあるぶん蒸らしもやりやすく、淹れる自由度が高い。日に日に香りや味が変化していくのも楽しめます。

まとめ:正解はあなたの「美味しい」の中にある

抽出の仕組みを知ると、淹れ方の選択肢が広がります。

でも最終的に大切なのは、ご自身の「美味しい」という感覚です。

差し湯をしてクリアに仕上げるのもよし、最後まで淹れてしっかり苦みを出すのもよし。今日の気分で選んでみてください。

美味しいコーヒーで、日々の生活がちょっと豊かになれば嬉しいです。

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